-
2022.01.05
人々を魅了する、着物の美に触れる
美しく艶やかな意匠美に心奪われる『着物』。近年、海外では〈KIMONO〉として世界共通語として認識されるほどに広まり、ハリウッドでは映画のスタイリングに、欧米の有名ブランドにおいては色合いやパターンにインスパイアされた洋服が多く制作されています。国内に目を向けると、東京五輪の開会式を目指して、参加213カ国をイメージした着物を制作するプロジェクトが話題になりました。また和食に続いて、“ユネスコ無形文化遺産”を目指す動きも始まっています。
独自の美しさや精神性、奥深さが再評価されつつある『着物』。改めて、その魅力に触れてみませんか。
襟を正し、所作を整え、美しい自分に出会う。
『着物』がなぜ美しいのか。その秘密を、着物専門店〈源氏屋〉に語っていただきました。
まずは「工芸品」として、洗練された美を宿しているところが大きな特徴のひとつです。糸一つとっても染めるところからはじまり、多くの職人によって気の遠くなるほど長い時間を費やして得られた技法が惜しげもなく使われているからこそ、見る者、纏う者の心にうったえる力があるのではないでしょうか。また、古来より受け継がれてきたシルクロードや江戸期の柄を復刻させるなど、時代や流行に左右される事のない「タイムレス」な美しさも備わっているといえます。
女性にとってうれしい、内面の美を引き出してくれるところも見逃せません。着物を着ると動きに制約が生まれるため、歩く時、座る時など、より上品に見せるための立ち振る舞いが求められます。そして、言葉づかいも所作に合わせて律されることで、いつもとは違う日本人女性らしい自分に出会えます。
着物の襟元は、文化の「文」という字に見えるといわれています。“文化を纏っている”という心持ちでいることで、自然と襟が正され、美意識も高められるのではないでしょうか。
柄や素材によって個性や季節感を楽しめるのが、着物の魅力。
多種多様な着物の柄や文様には、願いや祈りが込められています。季節に応じて柄や素材の組み合わせ方が決まっていて、一般的に柄は半月からひと月先の季節を先取りするのが粋といえます。また抽象的な花や動物をモチーフにしたものなどであれば、1年を通して着ることができます。
ここでは、この冬にぜひ着ていただきたい〈源氏屋〉いちおしの逸品をご紹介します。
▪ ムガ総刺繍訪問着(写真)
古代マハラジャの王族しか身に付けれられなかった黄金色の繭を紡ぐ「ムガ蚕」から作られる絹を使用。ふわりと肌に乗る感触、すっと溶け込むような自然で上品な光沢は思わず微笑がわきます。パーティーやお出掛けなどへ、お洒落な装いをお楽しみください。
美しい手刺繍を纏う、悦び。
帯を結ぶと背筋がピンと伸び、気持ちが晴れ渡るような心地よさがあります。「きもの1枚に帯3本」という言葉があるように、華やかなもの、カジュアルなもの、しっとりしたもの、それぞれ雰囲気の違う帯を揃えておけば、一枚のきものをシーンに応じて着こなすことが可能です。
▪ 刺繍袋帯(写真:左)
アジア各地の素材や伝統的な技法を用いて、個性の光るものづくりを続けるブランドから。櫛を使って手織りで織る「櫛織(くしおり)」という技法から生まれる、非常に薄くて軽い生地が魅力。エキゾチックな植物の刺繍が印象的で、ちょっとしたパーティーや同窓会、仲間内での新年会など、 セミフォーマル的な装いから普段着の装いまで、幅広くお使いいただけます。
和の趣きがぐっと高まる小さな名脇役。
▪ かんざし・帯留(写真:右)
和装のワンポイントになる、かんざしはセンスが冴えるアイテムをぜひ。着物の色柄を選ばないオーソドックスなものから遊び感覚で楽しめる個性的なものまで、おしゃれな装いへのセンスアップに。
〈源氏屋〉はどこか違う “KIMONO” をテーマに、日常生活の中で発揮する非日常的な華やぎを提案する着物専門店。着物独特の美しさや趣のみならず、季節ごと、シーンごとに装うお客様の個性や魅力を大切に引き立てるコレクションを取り揃えております。これからも〈源氏屋〉は世界に誇れる“織と染”の匠の技術から生まれる着物の美を、一人でも多くのお客様に感じていただけるよう、皆様にハイセンスな商品をご提案します。
2022年 1月14日(金) 〜 17日(月)
「西陣織名匠の会」を開催。
源氏屋(呉服・和小物)
ヒルトンプラザ イースト 3階
※お問い合わせは TEL : 06-6341-5530
※掲載内容は、2022年1月現在のものです。